PCR法とは、DNAの特定の配列を人工的に増幅させる技術です。2年生理系の生物の授業で、実際にPCR法に取り組み、DNAの増幅にチャレンジする実験に挑みました。


増幅させたのは、レタスに含まれる葉緑体のDNAです。生徒たちは、まずレタスから葉緑体DNAを抽出します。

次にPCRに必要な試薬と混合しました。PCR法は、約95℃→約52℃→約72℃と連続的な温度変化を繰り返すことで、試薬に含まれる酵素やヌクレオチド、プライマーと呼ばれる物質が反応し、DNAを増幅させる手法です。

一般的にPCR法には、サーマルサイクラーと呼ばれる30万円以上する機械が必要ですが、原理がわかっていれば、電気ケトルなどを使って、手動でも行うことができます。今回、生徒たちには手動でのPCRを頑張ってもらいました。

温度を変化させ、合計35サイクル、1時間近くかけて、PCRを頑張りました。きちんとDNAは増幅できたのか?、電気泳動法と染色により確認しました。


生徒たちも自分達で採取、PCR法を行なったDNAが増えたかどうか、興味津々な様子でした。結果は、みごと全班、DNAを増やす事ができました!

課題としては、コントロールと呼ばれるDNAを増やすことができなかった点、班によっては増幅効率が悪かった点など、実験操作上の考察すべき結果も出てきました。 理論と原理の学習だけでなく、今後も色々なことを体験・実践していきたいと思います。今日の担当は、生物担当の外ノ岡でした。