中間考査終了日の5月24日(土)午後、ボランティア同好会は明治大学平和教育登戸研究所資料館の特設展「風船爆弾作戦と本土決戦準備ー女の子たちの戦争ー」を見学しました。

明治大学生田キャンパスは高台にあり、かつては「陸軍登戸研究所」があった場所です。研究所では第2次世界大戦中に細菌兵器や風船爆弾がつくられるなど、さまざまな研究・実験が行われていました。軍事機密として、働いていた人たちにも厳重な口止めがされており、戦後も研究書類が廃棄され、「秘密」のまま歴史から消されていきます。

しかし、1980年代後半に地域の歴史を知ろうと調査活動をしていた高校生と先生が埋もれていた歴史を掘りおこし、全容が少しずつ明るみになりました。地域市民と行政と大学が連携して資料館を作り、「科学のあり方」 「「平和をつくるにはどうしたらよいか」 「歴史から何を学ぶのか」など、1人ひとりが考えることができる場になっています。

生徒たちは、4月に作家小林エリカさんから伺ったお話の知識もとに、展示資料をじっくりと眺め、知られざる歴史上のできごとに思いを馳せていました。

資料館長の山田朗さん(明治大学教授)と詩人の菅啓次郎さん(同)の対談VTRを視聴し、とても印象に残った言葉があります。それは、「教養という言葉をひとことで言うと、今そこに無いもの、時間的にも空間的にも隔たったところを想像する、そのための知識である」。

戦禍に苦しむ遠い国の人々を思い、負の部分も含めて歴史を学ぶことが、現代、さらには未来を生きる私たちにとても大切だと感じました。今日の担当は、顧問の横関でした。
