7月11日(月)修学旅行に向けたミュージカル鑑賞

今日は期末考査後の家庭学習日なので、授業はありませんでした。2年生は、この時間を利用して、修学旅行の事前指導の一環として、関連するミュージカルを鑑賞しました。以下、生徒と引率教員からの投稿です。

【2年F組 岡田さくらさん】

本日、2年生は10月に行く修学旅行の事前学習として、はいだしょうこさん主演ミュージカルひめゆりを観に行きました。 舞台は太平洋戦争中の沖縄。ひめゆり学徒隊の少女達が戦争の中、怪我をした兵士達の看護をするお話です。実話を元に作られたミュージカルだからこそ心に来るものが多かったです。 私が劇中で心に残ったシーンを紹介します。

第一幕では、片足を失った兵士杉原は自分の看病をしてくれる学生のキミにお礼を言いながら会話をしている。キミは杉原に「必ず生きて帰れる」と伝える。杉原のような兵士が無事に生きて帰られることを願うキミ。しかし、病院にはどんどん怪我人が送られていき、「助けらるはずの命も助けられない」という心の不安を上原婦長に打ち明ける。婦長は看護婦としての尊い使命について語りキミを優しく抱きしめる。まるで母のように。

第二幕では、壕の中で身を潜め米軍から逃げるひめゆりの生徒や民間人、そして日本兵がいた。産まれて間もない赤子を抱いて逃げ込んできた母親に寄り添う生徒達。母親のたった一つの宝物だという赤子の未来をみんなで語り、少しだけ平和な時間が訪れた。しかし、赤子が泣き出してしまい滝軍曹が母親が敵に日本人の居場所を伝える為に赤子泣かせたスパイだと言い出し、赤子と母親を殺してしまう。 一方その頃、学徒隊のみんなとはぐれてしまった生徒達。ふみとルリの姉妹は「お母さんに会いたい。」と願い二人だけで我が家へ帰る決断をする。はる、かな、みさは「どうやったら楽に死ねるのか」と自決を試みる。しかし、いざ死ぬ勇気がでず生きて地獄にいる苦しみをリズミカルな曲調で表現する。そして、怪我をした兵士檜山と一緒にいたキミは、「俺はもう死ぬ。学生さんはまだ生きている。未来がある。俺を置いて逃げろ。」と言う檜山に、「檜山さんだって生きてます!一緒に逃げ切りましょう。」と声をかけ助ける。

以下、第一幕、第二幕で私が心に深く残ったシーンです。 第一幕では、自分の足も無くて命もいつ無くなるのかわからない不安の中で、看病をしてくれるキミに対して優しい言葉で話しかけ、感謝を伝える杉原の優しさに兵士も同じ人間である。と感じました。そして、家族とも離れ不安でいっぱいのキミに優しく声をかけて励まし優しくしかし強い思いでキミを抱きしめる婦長に母親のようなぬくもりを感じました

 第二幕では、それぞれの命の重さや死について考えさせられました。家族、友人、仲間それぞれに対しての感謝の気持ち。そして愛について深く考えさせられました。 この作品を通して、どうして失わなくていい命が奪われてしまったのか。このようなことを繰り返さない為には今の自分に何ができるのか。と感じました。この世に奪っていい命は決してない。しかし、それを奪ってしまう人がいる。私たちは今、戦争のない平和な日本で過ごしています。しかし、同世代の人々の命が奪われてしまったという過去があります。私には当時の気持ちを知ることはできませんが、自分から戦争について学び、理解し、寄り添ってこれからも二度とこのようなことが起きないように伝えていきたいと思いました。 この作品は決して明るい話ではありませんが、観てよかった。と思える作品でした。

【2年E組担任 石川理恵】

本日、第2学年は沖縄修学旅行の事前学習として、昭和20年の沖縄戦を舞台にひめゆり学徒隊を描いたミュージカル「ひめゆり」を鑑賞してきました。

戦場で生き抜くために、残虐行為が行われていた時代をミュージカルという形で目の当たりにし、残酷なシーンにショックを受けつつ、真剣に鑑賞していました。同世代の女の子たちの苦しみに、涙をおさえきれない生徒たちもいました。

丁度この学年の生徒たちが幼い頃の歌のお姉さんであった、はいだしょうこさんが主人公のキミを演じ、生徒たちはその歌唱力と演技の迫力にも圧倒されていました。

2学期にはいよいよ沖縄修学旅行が待っています。実際にひめゆりの塔に訪れるグループもあります。今回学んだこと、感じたことを沖縄に持っていき、戦争について平和について、より一層深く考えてきてほしいと思います。それでもまだ世界では戦争は続いています。次世代を担う皆さんが戦争と平和について考えることで、世界は少しずつ変わっていくと信じています。