10月10日(月)『校長だより』第24号

【いまさら聞けない 二松の歴史】

今日10月10日は、本校の創立記念日。二松学舎だけが休業日となるので、某テーマパーク等に出かける人も多くなるはずでしたが、今年はスポーツの日と重なり、全国的に祝日。

ところで、本校の創立について、ルーツをどれだけ知っていますか?入学する前に学校説明会等で聞いたはずだけど…、なんとなくは知っているけど…、という人もいるかもしれませんね。

そこで、ちょっとおさらいしておきましょう。

まずは、学校創立者の三島中洲先生について。

生まれ:備中(びっちゅう)の国、現在の岡山県倉敷市  経 歴:備中松山藩の儒学者である山田方谷(ほうこく)に学びました。その後、明治政府の要請を受け、大審院(現在の最高裁判所)の判事などを歴任し、大正天皇の待講(教育掛)も努めました。

二松の教育:当時の日本は江戸から明治に移行したばかりでしたが、そうした中 で、外国の考え方や文化を本当の意味で日本に取り入れるために は、まずは自国を知り、東洋の精神に対する理解も深めなければな らないとして漢学を教授しました。

 

建学の精神:校舎の講堂に掲げられた『二松学舎 舎則』には、 「己ヲ修メ、人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス」とあり、現代風に解釈すると、「自ら考え行動できる能力を鍛え、社会のために貢献する人物を養成する」という意味となります。  

 

名前の由来:「二本の松」は「学問をする場所」の象徴で、三島先生は「漢学塾二松学舎」の創立当初、自宅を塾舎にしていましたが、当時庭にあった二本の松から「二松学舎」と名付けたと自作の漢文の中に記しています。

今年で創立145周年(1877(明治10)年創立)を迎えますが、日本に数ある大学の中でも屈指の伝統校です。145周年ロゴマークは、リズミカルに未来へ飛躍していくことをイメージし、スクールカラーのグリーンとブルーをフレッシュな色味にし、新しいことへの挑戦心を表現しています。

本校の関係者・卒業生について、少なくともイラストにある人物は、よその人から聞かれてもしっかりと紹介・説明できるようにしましょう。

左から

 渋沢栄一:日本資本主義の父と言われ、近代化に尽力。 本校の3代目舎長(舎長=組織の代表)。

 嘉納治五郎:講道館柔道を創設し、日本のオリンピック参加の 道を開拓 。

 創立者 三島中洲師:校歌にも歌われています。

 平塚らいてう(雷鳥):婦人参政権獲得に奔走し、 雑誌『青鞜(せいとう)』を発行。

 夏目漱石:アンドロイドでもご存じですよね。 『吾輩は猫である』でデビューした明治期の文豪。

イラスト以外にも

 中江兆民:東洋のルソーと呼ばれた思想家。

 犬養 毅:元首相。政党内閣を組織するも5.15事件(1931年)で海軍将校らによって暗殺される。

らが二松学舎で学んでいます。 本校のホームページに「二松学舎創立145周年特設サイト」のバナーを掲示しました。一度覗いてみてください。