『4日間を終えて』
10名の報告を読んでみると、それぞれ置かれている環境も、感じたことも、過ごし方も違います。それでも、そこにはいくつかの共通点が見えてきます。

まず1つ目は、「最初は緊張したけれど、少しずつ人との距離を縮めている」ということ。
ホストファミリーとの生活も、バディとの学校生活も、最初からすべてがうまくいったわけではありません。「何を話したらいいのか分からない。」「英語が聞き取れない。」「緊張して頭が真っ白になった。」そんな経験をした生徒もいます。
それでも、相手が話しかけてくれるのを待つだけではなく、ゲームをしたり、料理を作ったり、日本の文化を紹介したり、ジョークを教えたり。一歩ずつ距離を縮めています。

2つ目は、「日本との違いを、ただ驚くだけで終わらせていない」ということ。
・学校の広さ
・授業の進め方
・生徒たちの自由な過ごし方
・公共交通機関
・食事や生活習慣。
日本では当たり前だと思っていたことが、ニュージーランドでは当たり前ではない。
そして、その違いを経験することで、逆に日本の良さにも気づいています。
「日本の公共交通機関はすごい」という気づきなどは、その代表的なものだと思います。

3つ目は、「英語を使うことへの心理的な壁が、少しずつ低くなっている」こと。
もちろん、まだまだ「授業で何を言っているのか分からない」という場面もあります。それは当然です。しかし、「英語でコミュニケーションを取れるようになった」「日に日に英語でのコミュニケーションが上達してきた気がする」「一生懸命理解しようと頑張っている」という言葉も出てきています。
今回のツアーで目指しているのは、8日間で英語をペラペラにすることではありません。
「分からなくても、伝えてみる。」
「失敗しても、もう一度やってみる。」
「言葉が通じなくても、人と関わることを諦めない。」
その経験こそが、今回のツアーで得てほしい大切な学びです。

そして4つ目。これは引率者として一番嬉しく感じていることですが、「日本に帰りたい」だけではなく、「ニュージーランドにもっといたい」という声が出てきたことです。
最初は日本が恋しかった生徒もいます。初めての海外で不安だった生徒もいます。それでも、ホストファミリーやバディとの関係ができ、学校での居場所ができ、少しずつ「ここで過ごすことが楽しい」と感じられるようになってきています。「こっちにもっといてもいいと思う」「今度はこっちに長くいたい」そんな言葉が出てくるほど、この4日間で生徒たちはニュージーランドという場所を「旅行先」ではなく「自分が今、生活している場所」として感じ始めているのかもしれません。

『まだ4日、もう4日』
スタディーツアーは、今日で折り返し地点。まだ4日しか経っていない、とも言えます。でも、もう4日も経った、とも言えます。
成田空港で緊張した表情をしていた10名が、今ではホストファミリーとゲームをしたり、バディと冗談を言い合ったり、英語で授業を受けたりしています。
もちろん、すべてが順調だったわけではなく、小さな「困った」もたくさんありました。でも、それらも含めて、今しかできない経験です。
この4日間で経験したことが、帰国した後、すぐに目に見える成果になるとは限りません。
しかし、数年後、ふとした瞬間に、「あのときニュージーランドで、あんなことをしたな。」「あのとき、英語で話してみたら意外と通じたな。」「あのときは大変だったけど、何とかできたな。」と思い出すことがあるかもしれません。そのとき、この8日間の経験が、きっと一人ひとりの「自分ならやってみよう」という気持ちにつながっていくのだと思います。
残り4日。まだまだ、ここからです。明日からも、10名それぞれがどんな経験をし、どんな「気づき」を持ち帰ってくれるのか。引率教員も楽しみにしています。
次回の報告も、どうぞお楽しみに。








